【ラウンドテーブル】Zone B(教師教育)の詳細について
Zone B 教師 21世紀の教師教育をイノベーションする:学校を基盤とした教員養成と教員研修のあり方
中教審答申「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上策について」(2012.8.28)と,それに続く,教員の資質能力向上に係る当面の改善方策の実施に向けた協力者会議報告「大学院段階の教員養成の改革と充実等について」(2013.10.15),さらに初等中等教育分科会等の議論において,21世紀の知識社会・グローバル社会・少子社会の課題解決を見据えた教育改革として教員養成・教員採用・教員研修の三位一体の改革が目指されている。具体的には,教職大学院の拡大・拡充と修士課程の教職大学院への段階的移行,教員免許制度改革,悉皆研修改革等が謳われており,各改革を推進するためには「教育委員会,大学等の関係機関がそれぞれ責任を果たしながら,その連携・協働により,教員の養成,継続的な学習に対する支援を行うことが重要」であることが繰り返し示されている。
なぜ教育委員会と大学の連携が必要なのか。それは,グローバル化する知識基盤社会に生きる子どもたちに「生きる力」を培うことは,国の在り方をも左右する喫緊の課題だからである。つまり,これからの教員養成系学部は,採用までの4年間のみをターゲットにするのではなく,教育委員会の行う教員研修と連携・協働することで,教師の生涯にわたる職能成長を支える教師教育機関に転換しなければならない。教職大学院と教育委員会の連携・協働の在り方が,日本の教師教育の方向性を決定し,さらには,子どもたちの学力形成をも決定づけてしまうことになるだろう。
このような教師教育改革をめぐる現在の動向に鑑み,今回のZone Bでは「21世紀の教師教育をイノベーションする」と題し,今後の教員養成と教員研修のイノベーションを成し遂げる方策,さらに教育委員会と大学・大学院との連携にかかわる具体的な課題を明らかにしていく。特に,日本の教師教育のあり方に課題が山積する現在,教育委員会と大学・大学院がいかなる教員養成を展望し,いかにして教員研修を充実させていくのかに議論の焦点を絞り,広く参会者の皆様方と共に以下のセッションを進める。
なお今回は,全国の教員研修センターと教職大学院設置予定大学等に参加を呼び掛けている。教員研修との連携・協働の姿勢が教職大学院設置には必要条件であり,また,「新しい学力」を培う上での教師の学習観の転換を図ることが教員研修の緊急課題であり,さらに,教育委員会と教職大学院の連携・協働がこれからの日本の教育の礎となるからである。
SessionⅠ ポスターセッション 12:40-13:50 (会場:1階ロビー)
教員養成・教員研修に関する教育委員会と大学・大学院の実践をポスター報告いただき,参会者の皆様方と共に実践を交流します。
SessionⅡ シンポジウム 14:00-15:20 (会場:調整中)
「学校を基盤とした教員養成と教員研修のあり方」
<シンポジスト> 鈴木 寛(文部科学省・参与/福井大学教職大学院・客員教授)
林 雅則(福井県教育委員会・教育長)
伊藤 学司(長野県教育委員会・教育長)
<コメンテーター> 佐藤 学(学習院大学・教授)
<司会> 松木 健一(福井大学教職大学院・教授)
SessionⅢ フォーラム 15:30-17:30 (会場:調整中)
「21世紀の教師教育をイノベーションする」
(1)都道府県教育センター,(2)福井県教育研究所,福井県特別支援教育センター,福井県嶺南教育事務所,(3)大学・大学院 の3者からそれぞれの取組と実践を小グループ内で話題提供いただき,参会者の皆様方と共に議論を進めます。
※話題提供機関:岐阜大学/和歌山大学/大阪教育大学など
福井県教育研究所/福井県特別支援教育センター/福井県嶺南教育事務所
(11/25時点での確定分のみ記載)