【ラウンドテーブル】Zone B(教師教育)の詳細について
Zone B 教師 インターンシップは教師の職能開発に有効か?
知識社会の出現と進行にともなって教育改革のうねりが全国的に拡がっています。特に,昨年末の政権交代によって我が国の教師教育改革には新たな「波」が押し寄せています。その「波」の一つが,政権与党・自由民主党の教育再生実行本部が平成23年5月23日にまとめた内閣への第二次提言,その中にある「『新人材確保法の制定』に関する提言」です。そこでは,教員養成における「教師インターン制度」の導入の検討をうたっており,これは,「新任の教師を十分な指導・評価体制の下で育成し,厳格に教師としての適正を判断できるシステム」としての位置づけです。これと同時に,教職大学院の拡充方策と教育委員会の「教師塾」の全国展開も標榜し,採用前の教員養成に実践的指導力の育成をねらった体制整備も検討されています。
このような教師教育改革をめぐる現在の動向に鑑み,今回のZone Bでは教員養成における「インターンシップ」に焦点を絞り,その有効性や課題について参会者の皆様と議論を深めたいと思います。特に,福井大学教職大学院では採用前の教員養成システムとして全国に先立って「長期インターンシップ」を実施しており,その全国への普及に関しても教師教育改革コラボレーションの取組の中で議論を進めています。そこで,福井大学教職大学院の取組を一つの手がかりとしながら,いかなる「インターンシップ」や「教師塾」の取組が教師の職能開発,特に採用前と採用直後の新しい世代の教師の職能開発にとって有効となりうるのか,教員養成および現職教育に関して教育委員会・学校・大学の三者がいかに協働することで質の高い教師を育て,教師の生涯にわたる継続的な学びを支え促すことができるのか,これらの論題についてポスターセッション,シンポジウム,フォーラムを通して議論していきます。
SessionⅠ ポスターセッション 12:40-13:50 (1階ロビー)
インターンシップ,教員養成・現職教育に関する教育委員会,学校,大学・大学院,大学院生によるポスター報告に基づき,参会者で互いの実践を交流します。
SessionⅡ シンポジウム 14:00-15:20 (6階コラボレーションホール)
「インターンシップは教師の職能開発に有効か?」
<報告者> 花本明(和歌山大学・教授)・川本治雄(和歌山大学・教授)
小林弘幸(福井市中藤小学校・校長)・木村優(福井大学・准教授)
荒瀬克己(京都市教育委員会・教育企画監)
荒川元邦(東京都教職員研修センター・主任指導主事)
木村 奨(横浜市教育委員会・主任指導主事)
<コメンテーター> 白水始(国立教育政策研究所・総括研究官)
君塚剛(文部科学省高等教育局大学振興課教員養成企画室・室長補佐)
SessionⅢ フォーラム 15:30-17:30 (6階コラボレーションホール)
シンポジウムの議論をうけて,参会者全員で議論を深めていきます。